電線からエレクトロニクスまで幅広い用途に利用され、電気文明を支えるベースメタルである銅。SMMの銅製錬技術は、慶長年間に住友家の業祖・蘇我理右衛門が開発した粗銅から銀を抽出する技術、「南蛮吹き」をルーツとしています。主力製錬所である東予工場(愛媛県西条市)は、今日世界トップレベルの生産性を誇っています。東予工場の技術は中国でも生かされ、当社が資本参加している金隆銅業有限公司(安徽省)は、旺盛な銅需要を背景に生産量が伸びており、重要な拠点として年々その存在感を増しています。
ニッケルは、ステンレスをはじめとして電子・電池材料や航空宇宙産業などにも用いられ、先端産業を支えるメタルです。現在は我が国唯一の電気ニッケルメーカーとして、湿式製錬法であるMCLE法(マット塩素浸出電解採取法)により世界最高水準の品質を誇る電気ニッケルを提供しています。2005年4月からは、HPAL(High Pressure Acid Leach:高圧硫酸浸出)という技術を導入し、従来では処理できなかった低品位鉱石を用いたニッケルの商業生産を、フィリピンにおいて開始しています。また、(株)日向製錬所(宮崎県日向市)は、ステンレスの原料であるフェロニッケルを生産しています。
金は、宝飾品、投資対象のほか、化学的に安定していることから、電子材料、めっき材料として広く使われます。世界でも有数の品質の高さと国内トップの産金量を誇る菱刈鉱山を有し、長年培ってきた製錬技術により高品質の金を生産しています。SMMは、世界的に権威のあるロンドン・ゴールド・マーケットの公認溶解業者として「ロンドン・グッド・デリバリー」の認定を受けています。
SMMはイギリスのISP社(Imperial Smelting Processes Ltd.)から導入した鉱石中の亜鉛と鉛を同時に製錬する技術により、播磨事業所(兵庫県播磨町)で亜鉛・鉛を製造しています。(株)四阪製錬所(愛媛県今治市)では、製鉄会社から供出される製鋼煙灰とよばれる原料から亜鉛をはじめとする有価金属の回収を行なっています。なお亜鉛事業については、国際競争力の強化という観点から、2002年に三井金属鉱業株式会社と事業提携を行い、エム・エスジンク株式会社を設立し、生産から販売までの一貫した共同体制を構築しています。