ポゴ鉱山

アラスカ・ポゴの大自然を守るために

米国・アラスカ州で金の生産を開始したポゴ鉱山は、当社が主導権を握る初の海外鉱山です。設計段階から徹底的に環境への配慮を重ね、地域住民の方々にも十分説明を尽くし、開発の許可を得ました。

鉱山全景

主導権を握る形での初の海外鉱山開発

ポゴ鉱山の坑口

ポゴ鉱山は1990年に探鉱を開始し、1994年に金鉱床を発見しました。その後、鉱量の確認、環境許認可の取得、鉱山建設を進め、2006年に生産を開始しています。当社はこれまで多数の海外鉱山に出資してきましたが、主導権を握る形で開発を進めたのは初めてのことです。

米国は世界に先駆けて環境アセスメントを導入した国であり、またアラスカ州は国立公園や野生動物保護公園が多数あることから、環境保護に対する基準は大変厳しく、83項目にわたる個別許認可が必要でした。当社では環境との共生、地元住民の理解が鉱山開発に不可欠なものと認識し、環境への配慮を設計段階から徹底的に検討しました。他の金鉱山にはない特長ある工程を採用したのも、その成果にほかなりません。また、地元住民の方々には、私たちの環境への真摯な取り組み姿勢を理解してもらうため、オープンな形でのミーティングを重ねました。

生態系への影響を最小限に抑えるために

ヘラ鹿

ポゴ鉱山の開発において、環境問題の観点からポイントになったのは、生態系への影響を最小限に抑えることです。とくにサケの遡上する川の保全、ヘラ鹿の生息地への影響回避が重要な課題となりました。これは先住民の方々の生活に直結する漁業、狩猟の基盤を保全する意味を含むものです。

水処理においては、坑内湧水は処理プラントで浄化され、工程水として使用されます。余剰水は排出基準を満たしたことを確認した後、川へ放流しています。

金の生産工程では、毒性のあるシアンを必要としますが、シアンに接触した水は工程内で隔離し、外部に出ない閉鎖システムを確立しています。また、比重選鉱で選別された後、浮遊選鉱に送られ、約10分の1に濃縮された必要最少限の鉱石だけをシアンと反応させることにしました。

ポゴ鉱山でのオーロラ

ヘラ鹿については、鉱山へのアクセス道路建設にあたり、繁殖地を回避する、一般人の使用を認めないといった工夫をすることで、極力、影響を与えないようにしています。アクセス道路は80kmの長さが必要でしたが、アラスカではここ20年ほど10km以上の長さの道路は建設されておらず、理解を得るための説明を尽くしました。