
株主のみなさまには日頃より、住友金属鉱山株式会社の事業活動に対し格別のご支援をいただきまして、誠にありがとうございます。
当期の世界経済は、依然として厳しい状況にあったものの、各国の政策効果などにより緩やかな景気の回復基調が続きました。国内経済についても全般には厳しい状況ながら、輸出の回復などから景気の持ち直しが緩やかに進みました。
当社の業績については、為替は円高になったものの、非鉄金属価格が上昇したことなどから、当期の連結売上高は前期比19.0%増の8,641億円となりました。連結経常利益についても、銅価格およびニッケル価格の上昇による持分法対象海外鉱山等の増益が寄与し、前期比40.9%増の1,237億円となりました。なお、当社の主要な国内生産拠点は西日本に所在しているため、東日本大震災による損失は2010年度決算においては約7億円にとどまりました。
2010年2月に発表した09中計では、「資源」「製錬」「材料」の3つのコアビジネスそれぞれにおいて、成長戦略を推進していくことを掲げました。2010年度はその初年度でしたが、目標に向けて大きな成果を出すことができたと考えています。
資源事業では、2011年5月に発表したとおり、シエラゴルダ銅鉱山開発プロジェクトへ参画することができました。同プロジェクトは、現在進められている世界の新規銅鉱山開発プロジェクトの中でも有数の規模を誇っています。また、世界各地での自社探鉱活動や既存鉱山の増産計画についても、将来の成長に結びつく進捗が図れました。
製錬事業では、ニッケル工場の電気ニッケル生産量を現在の4万1千トンから6万5千トンに引き上げることを決定し、増産起業にとりかかりました。また、タガニートプロジェクトは2013年の完成をめざして順調に進行しています。タガニートでは、ニッケル工場で処理する中間原料を生産する計画です。このようにニッケルについても成長戦略実現に向けて大きく進捗しています。
材料事業では、今後成長が見込まれる電池材料に注力しています。この一環として、2010年10月に電池研究所を設立しました。今後も電池材料、LED用サファイア基板など環境・エネルギー分野の事業を強化していきます。
当面の事業環境は、中国や新興国を中心とした底堅い非鉄金属需要、環境・エネルギー分野の市場拡大といった点は継続するものと考えており、引き続き09中計の戦略を推進していきます。
資源事業においては、自社探鉱活動の強化、2014年の操業開始に向けたシエラゴルダプロジェクトの推進および新たな開発案件への参入、既存鉱山の増産、による海外での権益拡大をめざします。
製錬事業は、ニッケルにおいてはタガニートプロジェクトの推進を中心に、年間生産量10万トン体制の構築を着実に進めていきます。また銅においては、東予工場操業開始以来初めてとなる自溶炉の炉底レンガの更新などの全面炉修を行い、操業の安定化・効率化を図ります。
材料事業については、需要拡大が見込める電池材料とサファイア基板について事業の拡大をめざします。
これまでの当社の成長は決して事業環境に支えられただけのものではなく、社員の努力と、株主のみなさまをはじめとしたステークホルダーのみなさまのご協力によって積み上げられてきたものであります。今後も当社グループは、経済情勢、経営環境を踏まえたうえで、これまでと同様に「成長戦略」の推進に全力を注ぎます。そして、「有言実行」をモットーとしながら目標を必達することにより、一層の企業価値の向上をはかります。
また、株主のみなさまに信頼され、当社をより身近に感じていただけるよう、プロジェクト情報や新商品・新技術関連情報の発信を積極的に行っていきたいと考えています。
今後とも、株主のみなさまのご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。
代表取締役社長 ![]()