非鉄金属資源は、新興国の経済発展による需要増を受けて2004年から価格が高騰し、加えて資源メジャーによる寡占化が進んだため、産出する鉱山側の価格影響力が強まってきた。このような事業環境の変化に対応していくために、SMMは自社製錬事業への原料供給を増加させるとともに、他の精錬会社への販売も視野に入れて資源ビジネス単体での収益拡大を目指している。
高い自己資本比率に裏打ちされた資金力を活かし、探鉱活動の推進、新規開発案件への参入、マジョリティー権益の確保を進めている。
鉱山の探鉱から予備調査、許認可取得までに要する期間は、最短でも10年はかかるといわれる。にもかかわらず、SMMが権益取得だけでなく自社開発に挑む原動力となっているのは、"住友の源流"を受け継ぐDNA――世界に誇る大鉱山「別子銅山」(愛媛県/1691年〜1973年)の開発から現在の菱刈鉱山(鹿児島県/1985年〜)まで脈々と受け継いできたチャレンジ精神と鉱山技術にほかならない。
ポゴ金鉱山を足がかりに、海外での鉱山開発を進める
現在では資源ビジネスの主な舞台を海外に移し、1986年のモレンシー銅鉱山(米国)を皮切りに、1993年にノースパークス金銅鉱山(オーストラリア)で銅・金鉱床の採掘を開始、翌1994年には米国アラスカ州のポゴ地区で金鉱床を発見、2004年にはセロ・ベルデ銅鉱山(ペルー)での事業に着手するなど、世界各国で積極的な鉱山開発を進めてきた。
なかでもポゴ金鉱山は、海外鉱山において当社がマジョリティーを持って自ら操業を行う最初の鉱山となった。同鉱山では2009年に当初目標の年産金量12トンを達成。この成果は今後、他の海外鉱山を運営するための大きな足がかりとなるに違いない。
これからもSMMは、銅、ニッケル、金を資源ビジネスの3本柱として、銅鉱山の権益増加、タガニートニッケルプロジェクトの推進をはじめ、世界各地で資源開発に取り組んでいく。


