社長ごあいさつ

みなさまには日頃より、住友金属鉱山株式会社の事業活動に対し格別のご支援をいただきまして、誠にありがとうございます。

第93期連結決算の概要について

当期の世界経済は、米国の保護主義・排外主義の強まりや地政学的リスクの高まりがありましたが、企業業績の改善を背景に世界的な株高が継続するなど、全体としては回復基調から拡大基調へと進展しました。

為替相場は、英国のEU離脱による円高影響があった前期と比べ、平均為替レートは円安となりました。一方で米国政権の保護主義の動きが先鋭化したことなどにより、当期末にかけて円高が進行しました。

非鉄金属価格は、銅およびニッケル価格ともに上昇基調が継続し、いずれも前期を上回りました。

材料事業の関連業界では、車載用電池材料の需要が引き続き増加しました。スマートフォン向けなどの部材については、全体的には堅調な販売環境が継続しましたが、結晶材料では長引く在庫調整の影響を大きく受けました。

このような状況のなか、当期の売上高は、非鉄金属価格の上昇および円安の影響などにより、前期に比べ1,474億円増加し、9,335億円となりました。

営業利益は、増収により前期に比べ338億円増加し、1,102億円となりました。経常利益は、営業利益の増加に加え、シエラゴルダ銅鉱山(チリ)に関する持分法投資損失が減少したことなどにより、前期に比べ1,265億円好転し、1,249億円となり、3期ぶりの経常黒字となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ1,101億円好転し、916億円となりました。

2015年中期経営計画(15中計)の進捗状況

2016年5月に権益を追加取得したモレンシー銅鉱山(米国)が、銅価格の上昇も受け、大きく業績に寄与しています。シエラゴルダ銅鉱山では、操業改善を最優先課題として取り組んだ結果、操業度の改善が進みました。また、2017年6月に権益を取得したコテ金開発プロジェクト(カナダ)では、現地でフィージビリティ・スタディ※を進めています。

※フィ-ジビリティ・スタディ:プロジェクトの実現可能性(経済性など)を事前に調査・検討すること。

タガニートHPALニッケル社(フィリピン)では、ニッケル中間原料の生産能力を年産30,000トンから36,000トンへ引き上げる増産起業が完了し、現在36,000トン体制でフル生産を行っています。

また、播磨事業所(兵庫県)においても、硫酸ニッケルの生産能力を年産45,000トンから49,000トンへ引き上げる増産起業が完了し、足元では49,000トン体制でのフル生産を行っています。さらに、2018年にスカンジウムの生産も開始する予定であり、撤退した亜鉛・鉛事業からの事業構造改革が大きく進展しました。

材料事業では、2016年11月にリードフレーム事業からの撤退を決定しましたが、海外企業への事業譲渡がほぼ完了し、機能性材料を中心とした事業へと構造改革が進みました。また、車載用電池材料であるニッケル酸リチウムの増産起業については、月産3,550トン体制が完成し、足元では月産4,550トン体制の構築を進めています。

これまでの当社の成長は決して事業環境に支えられただけのものではなく、社員の努力と、ステークホルダーのみなさまのご協力によって積み上げられてきたものであります。今後も当社グループは、経済情勢、経営環境を踏まえたうえで、これまでと同様に「成長戦略」の推進に全力を注ぎます。そして、「有言実行」をモットーとしながら目標を必達することにより、一層の企業価値の向上をはかります。
また、みなさまに信頼され、当社をより身近に感じていただけるよう、プロジェクト情報や新商品・新技術関連情報の発信を積極的に行っていきたいと考えています。

今後とも、みなさまのご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長 

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