重大環境事故・生物多様性

工場建設時における環境負荷の低減

フィリピンにおいて製錬プラントを建設するためには、環境天然資源省から「環境適合証明書(Environmental Compliance Certificate: ECC)」の取得が必要であり、当社グループでは「環境影響評価(Environmental Impact Assessment: EIA)」を提出しています。
プラント建設においては、計画段階からフィリピン国政府や自治体、地元住民と十分な話し合いを持ちました。使用する硫酸やメタノールを受け入れるための桟橋をサンゴ礁を迂回して設置し、排水口の位置もサンゴ礁の保護に配慮するなど、環境負荷の少ないプラント建設を実施しました。
環境天然資源省からの認証を受けた設計に基づき、CBNCは2005年4月から、THPALは2013年10月から操業を開始しました。両社ともに環境管理活動の部署として、EMOを設けています。EMOによる環境調査、および環境天然資源省、自治体、NGOなどで構成されるチームにより、定期的に水質や大気、動植物に対するサンプル調査を実施しています。こうした環境モニタリングを通じて、工場の建設・操業が生態系に重大な影響を与えていないことを確認し、排水などによる環境負荷を最小限に抑えています。
これまでの取り組みによりフィリピン環境天然資源省による鉱物産業環境大統領賞(PMIEA)をCBNCは8回、THPALは2回受賞しています(2014~2022年)。