従業員の安全・衛生

労働安全衛生方針・目標および計画

労働安全方針

  1. 重篤災害の撲滅
  2. リスクの放置とヒューマンエラーによる災害の防止
  3. 3現主義とラインによる安全管理を基本とした重点志向の安全活動により
    安全な手順・設備での作業を実現
■ 労働安全目標と実績
2023年実績 2024年目標
1.労働災害 重篤災害 全災害 重篤災害 全災害
1) 国内グループ社員 2件 15件 0件 7件以下
2) 国内協力会社 18件 0件 2件以下
3)海外事業場社員 1件 0件 1件以下
2.交通事故
加害人身事故 3件 6件以下

2023年の取り組み結果

当社グループでは、設備の本質安全化を継続的に進めるとともに、2022年に発生した設備への巻き込まれによる重篤災害を受けて、自動運転設備の総点検と対策の推進、安全巡視による総点検フォローやリスクの見方、対策指導など、重篤災害防止に注力しています。繰り返し災害防止のため、災害事例の背景要因を深掘りすることで、管理的側面を中心に対策を進めています。管理監督者のレベルアップなどによるライン管理の強化のため、現場の管理者を対象とした安全管理者選任時講習を実施したほか、中核事業場などを対象に安全文化診断を実施し、改善を進めています。
安全に関して、2023年は2022年から減少したものの、目標(国内グループ全災害7件以下、重篤災害ゼロ)を超えて全災害が15件、うち重篤災害が1件発生しました。2023年に自動運転設備の総点検と注意喚起に取り組んだことで、装置への挟まれ災害は4件から2件と減りましたが、設備のリスク抽出と改善が不十分であることなどに加えて、危険な手順による災害が15件中10件、50歳以上の高齢者の災害が6件(うち休業4件)発生しました。設備本質安全化の一層の推進に加えて、ヒューマンエラー対策、エイジフレンドリー対策が課題です。また、国内協力会社の災害が5件から18件と急増しており、協力会社への安全管理強化も課題です。

2024年の労働安全計画

2024年は設備本質安全化を一層進めるとともに、ヒューマンエラー、災害防止のための各種教育や取り組みを進めていきます。また、高齢者の安全対策としてエイジフレンドリーの啓蒙などを進めていきます。
これらの取り組みを通して、快適で安全な作業環境を実現していきます。

2024年アクションプラン(重点方策)

  1. 設備本質安全化の一層の推進による重篤災害を撲滅(リスクと安全化の考え方の浸透)
    1. 2023年実施の自動運転設備の総点検案件をはじめ設備の改善促進
    2. 本質安全化の考え方の浸透
  2. 従業員の安全行動を促す取り組みによるヒューマンエラー対策の強化
    1. ライン管理を強化しつつ手順整備進展
    2. 安全道場により育成した安全リーダーを中核として作業者が1人称で安全を考える土壌作り
  3. エイジフレンドリー対策による高齢者災害防止
    1. 体力測定など高齢者安全対策としてのエイジフレンドリーの啓蒙
  4. より効果的な教育訓練の導入・展開による危険感受性向上
    1. 作業者の危険感受性向上
  5. 協力会社の災害多発抑制
    1. 厨房・グラインダー作業、工事安全計画不備などへの対策強化

労働衛生方針

作業環境改善・疾病予防対策による快適な職場環境の確保

■ 労働衛生目標と実績
2023年度実績 2024年度目標
1.粉じん・鉛・特化物
1)第3管理区分作業場数 0(除く騒音)
2)第2管理区分作業場数 削減(2022年:11→2023年:7) 削減
2.騒音作業場
第3管理区分作業場数のうち、作業負荷値1以上の作業場数 4 1以下
3.業務上疾病者
疾病者(要治療者)数 0 0
4.メンタルヘルスの充実
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2023年の取り組み結果

衛生面では、第3管理区分作業場ゼロを目標とする設備改善を進め、第2管理区分作業場もゼロを目指して計画的な作業環境の改善を促進しています。安全環境部が立てた衛生巡視計画のもと、当該作業場の集中している別子地区および事業部門の安全衛生担当とともに巡視を実施し、事業場の作業環境改善および維持管理について指導や進捗のフォローを行いました。
衛生に関する目標については、業務上疾病の発生はゼロを達成しました。第2管理区分の作業場数は前年より削減しましたが、第3管理区分の作業場数は、設備対策が進み改善方向ではあるものの一部事業場で悪化し、前年より増加しました。引き続き管理を強化していき、最終的には第3、第2ともゼロを目標として業務上疾病リスクのない快適職場を目指します。
また、2022年5月の労働安全衛生法の一部改正によって、化学物質の管理が個別規制から自律的管理へと大きく転換され、2024年4月1日より全面施行されています。安全環境部では、事業部門の安全衛生担当を通じて各事業場における展開の状況を把握し、より適切な管理となるよう指導していきます。

2024年の労働衛生計画

2024年は、改善が必要な作業場が集中している別子地区の安全環境センターおよび事業部門の安全衛生担当者とより強く連携し、巡視等や改善技術の共有化を通じて作業環境の改善および維持管理を強化し、快適な作業環境を実現していきます。

2024年アクションプラン

  1. 第3管理区分作業場の改善・維持管理
    1. ライン管理による管理技術のレベルアップと改善効果の維持
  2. 第2管理区分作業場の改善
    1. トップ主導による設備改善の推進
  3. 騒音作業場の改善・維持
    1. トップ主導による設備改善
    2. 個人暴露時間の短縮
  4. 有害な化学物質への確実な対策
    1. 労働衛生3管理(作業環境管理・作業管理・健康管理)の徹底
    2. 化学物質RA-DBの有効活用による化学物質等の有害性の把握および周知の徹底
    3. 新たな化学物質規制への対応
  5. 特殊検診対象業務従事履歴の確実な管理