経営方針・戦略

コーポレートガバナンス

基本的な考え方・体制

当社は、コーポレートガバナンスを、当社グループの企業価値の最大化と健全性の確保を両立させるために企業活動を規律する仕組みであり、経営上最も重要な課題のひとつと位置づけています。
当社は、「住友の事業精神」を基本とした以下の「SMMグループ経営理念」を定めており、コーポレートガバナンスの充実に努めることにより、「SMMグループ経営理念」の達成に向けて効率的かつ健全な企業活動を行い、社会への貢献と株主をはじめとするステークホルダーへの責任を果たしていきます。

  1. 住友の事業精神に基づき、地球および社会との共存を図り、健全な企業活動を通じて社会への貢献とステークホルダーへの責任を果たし、より信頼される企業をめざします
  2. 人間尊重を基本とし、その尊厳と価値を認め、明るく活力ある企業をめざします

当社のガバナンスは、経営における執行と監視・監督のそれぞれの機能が十分発揮されるシステムとして、監査役会設置会社および執行役員制度を採用しています。

コーポレートガバナンスに関する基本方針の策定

当社は、コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方や、ステークホルダーとの関係、ガバナンスの体制などコーポレートガバナンスの枠組みをまとめた「コーポレートガバナンスに関する基本方針」を策定しています。

コーポレート・ガバナンス体制

図:コーポレート・ガバナンス体制

意思決定・監督体制

取締役・取締役会

取締役は8名のうち3名を社外取締役とし、監査役は常勤の監査役2名および社外監査役2名としています。

取締役会のあるべき姿について

当社は、資源・製錬・材料の3事業をコアビジネスと位置付け、長期ビジョン「世界の非鉄リーダー」を目指しています。これらの事業はいずれも非鉄金属に関わる事業であり相互に有機的な関連を持ち、多様な経営課題に対して取締役会が自ら意思決定を行える事業内容と規模であると考えています。また、現在強化を図っている3事業間の連携という面でも、各事業に強い独立性を与えて独自の意思決定を認めるよりも、取締役会自らが総合的に意思決定を行うことが会社の成長をより促すことにつながると考えています。そのため、執行全体を事後的に監督するモニタリング・モデルではなく、マネジメント・モデルを原則として採ることが当社のガバナンスとして適していると考えています。
また、当社グループの事業の特性上、経営基盤(特にコンプライアンス、安全、環境)の強化が重要であり、監査役が取締役や執行役員などに対して忌憚なく課題を指摘できる体制を整えておく必要があると考えます。この点から、独任制という権限の保障された監査役が、 4年間にわたり安定して監査機能を発揮することが期待できる監査役会設置会社の機関設計を採用しています。なお、監査役には取締役会の決定事項に関する招集権および取締役会の議決権がなく、その結果として取締役の解任提案を取締役会に対してすることができないことが監査役会設置会社の課題であると認識しています。この課題に対しては、複数(3分の1以上)の社外取締役を設置し、ガバナンス委員会委員に就任いただき、ガバナンス委員会において取締役および執行役員等の選解任を取り扱うことにより課題を乗り越えるべく取り組んでいます。

ガバナンス委員会

執行役員でない取締役会長1名および独立社外取締役3名で構成され、取締役、執行役員等の指名や報酬の決定などのコーポレートガバナンス上の重要事項について、社長に対して客観的な立場から助言を行うことを目的として設置しています。
委員長は社外取締役の中野和久が務めています。

社外取締役および社外監査役の役割・機能

社外取締役には、アドバイザリー機能とモニタリング機能の2つを期待しています。
アドバイザリー機能に関しては、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、自らの経験等を背景に当社の従来の考え方や枠組みにとらわれることなく助言および判断いただき、取締役会の意思決定の質が高まることを期待しています。
モニタリング機能に関しては、独立した客観的な立場から、取締役会を通じて経営に対するチェック機能を発揮していただくとともに、ガバナンス委員会の委員として、取締役の指名や報酬等の意思決定に際し助言を行うことを通じて株主をはじめとするステークホルダーに代わって経営陣を監督していただきたいと考えています。
社外監査役には、経営の健全性の確保および中長期的な企業価値の向上を図るため、常勤の監査役と十分な連携を行いながら、自らの財務・会計・法務をはじめとする専門分野の知見、経験等に基づき、実効的な監査を行っていただくことを期待しています。
また、監査の一環として取締役会をはじめとする重要な会議に参加し、意思決定の過程において、独立した客観的な立場から、提案内容の適法性のみならず、妥当性を含め、積極的に忌憚のない意見を述べていただくことを期待しています。
当社は、社外取締役および社外監査役全員を株主と利益相反の生じるおそれのない独立役員として届け出ています。なお、当社が定める独立性基準については、以下のリンクを参照ください。

社外取締役・社外監査役

選任理由 出席状況
社外取締役
中野 和久
会社経営および資源事業に関する豊富な知識と経験を有しております。同氏には、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、ご自身の経験等を背景に特に資源事業および製錬事業等における長期にわたるプロジェクトならびに全体的な計画等に関して助言をいただき、取締役会の意思決定に参加していただくことによりその質が高まることを期待しております。また、独立した客観的な立場から、取締役会を通じて経営に対するチェック機能を発揮していただくとともに、ガバナンス委員会の委員として、取締役および執行役員の指名や報酬等の意思決定に際し助言を行うことを通じて株主をはじめとするステークホルダーに代わって経営陣を監督していただきたいと考えています。同氏には当社の社外取締役およびガバナンス委員会の委員長として上記の役割を果たしていただいているため、社外取締役に選任しています。 2020年度開催の取締役会15回(定時12回、臨時3回)のすべてに出席しています。
社外取締役
石井 妙子
弁護士として特に労働分野をはじめとする豊富な専門知識と経験を有しております。同氏には、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、ご自身の経験等を背景に特にコンプライアンスや人事・労務関連分野の助言をいただき、取締役会の意思決定に参加していただくことによりその質が高まることを期待しております。また、独立した客観的な立場から、取締役会を通じて経営に対するチェック機能を発揮していただくとともに、ガバナンス委員会の委員として、取締役および執行役員の指名や報酬等の意思決定に際し助言を行うことを通じて株主をはじめとするステークホルダーに代わって経営陣を監督していただきたいと考えています。同氏には当社の社外取締役およびガバナンス委員会の委員として、上記の役割を果たしていただいているため、社外取締役に選任しています。 2020年度開催の取締役会15回(定時12回、臨時3回)のすべてに出席しています。
社外取締役
木下 学
会社経営およびデジタルビジネスに関する豊富な知識と経験を有しております。同氏には、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、ご自身の経験等を背景に特に事業環境の変化が著しい材料事業やデジタル分野に関して助言をいただき、取締役会の意思決定に参加していただくことによりその質が高まることを期待しております。また、独立した客観的な立場から、取締役会を通じて経営に対するチェック機能を発揮していただくとともに、ガバナンス委員会の委員として、取締役および執行役員の指名や報酬等の意思決定に際し助言を行うことを通じて株主をはじめとするステークホルダーに代わって経営陣を監督していただきたいと考えています。同氏には当社の社外取締役およびガバナンス委員会の委員として、上記の役割を果たしていただいているため、社外取締役に選任しています。 取締役就任後、2020年度開催の取締役会11回(定時9回、臨時2回)のすべてに出席しています。
社外監査役
吉田 亙
金融機関における豊富な経験と会社経営に関する知見を有しております。同氏には、当社グループの経営の健全性の確保および中長期的な企業価値の向上を図るため、常勤の監査役と十分な連携を行いながら、ご自身の知見、経験等に基づき、特に財務や海外プロジェクトに関して実効的な監査を行っていただくことを期待しています。また、監査の一環として取締役会をはじめとする重要な会議に参加し、意思決定の過程において、独立した客観的な立場から、提案内容の適法性のみならず、妥当性を含め、積極的に忌憚のない意見を述べていただくことを期待しております。同氏には、社外監査役として上記の役割を果たしていただいているため、社外監査役に選任しています。 監査役就任後、2020年度開催の取締役会11回(定時9回、臨時2回)のすべてに出席し、また、2020年度開催の監査役会11回のすべてに出席しています。
社外監査役
若松 昭司
監査法人における長年にわたる監査の経験および会計に関する豊富な知識を有しております。同氏には、当社グループの経営の健全性の確保および中長期的な企業価値の向上を図るため、常勤の監査役と十分な連携を行いながら、ご自身の知見、経験等に基づき、特に会計分野で実効的な監査を行っていただくことを期待しております。また、監査の一環として取締役会をはじめとする重要な会議に参加し、意思決定の過程において、独立した客観的な立場から、提案内容の適法性のみならず、妥当性を含め、積極的に忌憚のない意見を述べていただくことを期待しております。同氏は、社外監査役となること以外の方法で会社経営に関与したことはありませんが、監査法人の経営に関与したことがあり、上記の理由とあわせて、社外監査役としての職務を適切に遂行することが期待できるために、社外監査役に選任しています。 2021年6月開催の定時株主総会で新たに選任されました。

監査体制

監査役・監査役会

監査役は4名(常勤の監査役2名および社外監査役2名)で構成されています。当社出身の常勤の監査役は社内の情報を的確かつタイムリーに収集し、これに基づき的確な監査を実施する一方で、独立社外監査役は様々な専門分野や多角的な視点を活かした監査を実施しています。
各監査役は、経営の健全性の確保および当社の企業価値の向上を図るため、監査役会が定めた監査の方針、監査計画等に従い、取締役会その他重要な会議に出席し、取締役、執行役員および使用人等からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めています。また、重要な決裁書類等を閲覧し、本社および主要な事業所等において業務および財産の状況を調査します。

内部監査部門、会計監査人と監査役の連携

内部監査部門である監査部は、当社グループ全体を対象として業務執行の監査を定期的に行っています。
監査部は、監査役に対しては監査計画の説明をはじめ、適宜情報を提供しています。一方、監査役も、監査役会で決定した監査計画を監査部に提供し、監査部の監査には随時立ち会うほか、執行役員や部門長に対する内部監査結果の報告会に同席しており、2020年度は14回出席しました。会計監査人は現在、有限責任 あずさ監査法人が務めており、独立監査人として会計監査および内部統制監査を実施しています。会計監査人と監査役の間でも、監査役が監査計画を会計監査人に提供し、会計監査人から監査計画の説明、四半期レビュー報告および監査結果の報告を受けるなど、連携を図っています。

業務執行体制

執行役員制度

取締役会は、法令および定款に従い、社長や執行役員に対して業務執行の決定を委ねるとともに、社長や執行役員の職務執行の状況を監督します。
執行役員は取締役会で選任され、事業部門長、本社部室長など重要な職位や固有の権限を付与されています。

稟議制度と経営会議

業務の意思決定にあたっては、稟議制度等を通じて審査し決裁を行うことを基本とし、審議を必要とする経営上の重要事項については経営会議を開催し、多角的な視点から合理的な経営判断と慎重な意思決定を行っています。
経営会議は、社長および経営企画部所管執行役員その他関係執行役員等を構成メンバーとし、会長、社外取締役および監査役も出席することができます。取締役会決議事項および社長決裁事項のうち審議を要すると判断されるものについて広い観点から審議を行い、取締役会への上程の可否を決定するとともに、社長による決裁を支援する機能を果たしています。
投資や出資の際には、差別、強制労働、児童労働といった人権問題や、政治制度、経済、治安、地域特有の疾病、労務問題、宗教上の制限、地元社会への影響等のリスクに関して、プロジェクトリスクチェック表を用いて経営会議をはじめとする各種会議体で審議を実施。 2020年度に経営会議に提案された新規の投資協定は2件あり、人権問題のスクリーニングを実施し、問題のないことを確認しました。撤退案件はありませんでした。引き続き定期的にモニタリングをしています。

CSR委員会

当社グループでは、「CSR委員会」を中心に、当社グループのサステナビリティ、すなわちCSR活動を推進しています。CSR委員会は、社長を委員長とし、副委員長にCSR担当役員、委員として事業本部長、技術本部長、工務本部長、本社部室長が参加し、CSR部が事務局を務め、年2回開催しています。具体的には、CSR方針、重要課題、「2030年のありたい姿」の改廃案の審議、CSR活動の年次計画等、CSR活動に関する重要事項および「2030年のありたい姿」への達成度を評価するための指標の審議・決定、CSR活動に関する定期的な評価および是正措置の発動、CSR活動推進に関する情報提供、情報交換、重要な施策の説明、認識の共有化、そしてCSR活動に関する重要テーマの審議を行っています。こうしたCSR委員会における審議を通じて、CSR活動の進捗・各パフォーマンスの評価・次年度の活動計画のレビュー・見直しが行われ、PDCAを回しています。
CSR委員会では下部組織として重要課題に対応した7つの部会(CSR7部会)ならびにリスクマネジメント分科会、コンプライアンス分科会、品質分科会の3つの分科会(3分科会)を設けています。CSR7部会・3分科会いずれも該当する部門で所管し、テーマごとに定められたKPIに沿った年間目標と計画を立てて実行しています。特にCSR7部会はいずれも事業部門およびコーポレート部門からメンバーが参加する社内横断的組織であり、事業と一体となったCSR活動を推進しております。
CSR活動の内部統制・監督機能として、取締役会において会社の中長期的な課題について定期的にまたは都度、審議を行うこととしています。

図:CSR委員会

CSR委員会の構成メンバーのうち、取締役は社長、金属事業本部長、経営企画部長、人事部長です。

企業価値向上委員会

当社グループは、資源・製錬事業、材料事業における一定の投資額や期待利益額を上回るプロジェクトを大型プロジェクトと位置付けています。
大型プロジェクトの絞り込みから見極めまでの「種まき」、プロジェクトの機関決定から対象事業工事などの完工までの「植付け」、対象事業の生産開始から設計能力の達成までを「育成」、そして対象事業のフル生産による継続実証までを「刈取り」案件と分類し、それぞれについて、「企業価値向上委員会」を中心として、プロジェクトの進捗状況の報告を受け、その場で適切な助言・指示を行っています。 企業価値向上委員会は、社長を委員長とし、事業本部長、同副本部長、技術本部長、工務本部長および関係する本社部門長を委員として、年2回の定例委員会が開催されています。

内部統制委員会

当社グループでは、内部統制システムを当社グループの企業価値を向上させ持続的な成長を確保するための重要なツールであると考え、内部統制システムの整備・運用状況を監督していくための「内部統制委員会」を設置しています。
内部統制委員会は、社長を委員長、監査部所管執行役員を副委員長、監査部長をはじめとした関係する本社部門長を委員として運営され、内部統制システムの構築とその維持、改善を図っています。

取締役の報酬の基本方針と手続、監査役の報酬の手続

取締役の報酬の基本方針

当社の取締役の報酬は、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上ならびに経営基盤の強化、維持に資するインセンティブとして十分機能するよう、当社の事業構造を踏まえ、中長期の目標達成のためにモチベーションが上がるよう設計した、業績と連動した報酬制度とします。個々の取締役の報酬の決定に際しては、公平性を期すために、あらかじめ決められた計算式に則って報酬額を導き出すこととしており、各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針とします。
具体的には、取締役(社外取締役を除く)の報酬は、基本報酬および賞与とします。基本報酬は、固定報酬(業績連動報酬等および非金銭報酬等のいずれでもないもの)および業績連動報酬等により構成し、賞与は業績連動報酬等とします。社外取締役の報酬は、基本報酬のみとし賞与は支給しません。基本報酬は、個人ごとの年額を算出し月割りで毎月支給し、賞与は、定時株主総会で承認を得た後に年1回支給します。
詳しくは、以下のリンクをご確認ください。

監査役の報酬等の額の具体的な決定手続

監査役の基本報酬の額は、株主総会で承認を受けた報酬総額の範囲内において、監査役会における監査役の協議により、個別の監査役の報酬額を決定します。

業績連動報酬等に関する事項

業績指標は、「連結業績(親会社の所有者に帰属する当期利益および税引前当期利益)」、「部門業績(ROA(総資産利益率)、フリーキャッシュ・フローおよびセグメント利益)」、「中長期的な経営戦略に沿って設定される個人目標の到達度」および「安全成績(労働災害の件数)」等を採用しています。当該指標を選択した理由は、連結業績(親会社の所有者に帰属する当期利益および税引前当期利益)については、企業経営の評価指標としており長期ビジョンにおいて会社が到達すべき利益目標としているためです。部門業績(ROA(総資産利益率)、フリーキャッシュ・フローおよびセグメント利益)については、資産効率、キャッシュ・フローおよび利益の絶対額という3つの基準でバランスよく評価するためです。中長期的な経営戦略に沿って設定される個人目標の到達度については、持続的な企業価値向上の実現のためには、中長期的な視点で着実に計画を遂行していく必要があるためです。安全成績については、鉱山業および製錬業を含む製造業を営む企業として、安全の確保を経営の基本と考えているためです。

業績連動報酬等の金額の決定方法

業績連動報酬等の額は、職位別業績連動報酬等の額に個人別業績反映額を加えて算定します。
各算定方法の詳細:コーポレートガバナンス報告書「業績連動報酬等の金額の決定方法」をご参照ください。

2020年度取締役および監査役の報酬

役員区分 報酬等の総額 基本報酬等 役員の
員数
固定報酬 業績連動
報酬等
非金銭
報酬等
取締役(社外取締役を除く) 315百万円 197百万円 118百万円 6名
監査役(社外監査役を除く) 64百万円 64百万円 - - 2名
社外取締役 41百万円 41百万円 - - 4名
社外監査役 23百万円 23百万円 - - 3名
  • (注)上記のほか、使用人兼務取締役2名に対する使用人分給与として31百万円を支給しています。

ガバナンス強化への取り組み

当社では、コーポレートガバナンスを経営上最も重要な課題の一つと位置付け、その強化に取り組んでいます。
今後も、当社は、より良いコーポレートガバナンスを実現するため、法令改正や社会情勢などを踏まえ、常に現在の状況を見直し、改善・深化を図っていきます。 2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードについても現在対応を検討中です。

SMMのガバナンスの変遷

図:SMMのガバナンスの変遷
2001年6月 執行役員制度の導入 [A]
経営における意思決定・監督機能と執行機能の分離を図り、それぞれの機能の一層の充実・強化を目的とした経営体制の見直し
2007年2月 買収防衛策の導入 [B]
当社の企業価値、株主共同の利益を守るための仕組みを導入
2007年6月 社外取締役の設置 [C]
独立した外部の取締役による客観的な経営判断を通じて、コーポレートガバナンスの強化を図るため、社外取締役1名を選任
経営責任を明確化、取締役の任期を2年から1年に変更
2015年6月 社外取締役2名体制 [D]
2015年11月 ガバナンス委員会を設置し、取締役会の実効性の評価を開始 [E]
取締役等の指名や報酬の決定などのコーポレートガバナンス上の重要事項に対して、執行役員でない取締役会長や社外取締役という客観的な立場から助言を得ることを目的に、任意の委員会であるガバナンス委員会を設置
2015年度から毎年度、取締役会の実効性を分析・評価する
2016年2月 「コーポレートガバナンスに関する基本方針」の制定 [F]
当社のコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方や枠組みを示す
2016年6月 社外取締役3名体制 [G]
取締役のうち3分の1以上を独立した社外取締役とし、3名体制とする
2016年8月 社外役員協議会開催 [H]
社外役員の情報交換・認識共有の機会を確保するため、社外役員のみが出席する懇談の場として社外役員協議会の開催を開始
2016年12月 取締役会のあるべき姿の議論 [I]
当社取締役会のあるべき姿について取締役会で議論し、意思決定機能を重視した取締役会を志向していくことなどを確認
2018年6月 女性取締役を選任 [J]
社外取締役として初めて女性取締役を選任
2019年9月 ガバナンス委員会の委員長を選定 [K]
社外取締役を委員長に選定
2021年6月 相談役制度を廃止 [L]

取締役会の実効性評価の概要

毎年、取締役会は、外部の第三者機関の協力を得て、取締役および監査役に対するアンケートを作成し、実施しています。2020年度の取締役会の実効性の評価は、評価開始から6回目となることから、第三者機関であるボードルーム・レビュー・ジャパン株式会社に分析・評価の支援を委託して行いました。評価にあたっては、アンケートおよびインタビューを実施し、第三者機関が取締役会において実効性向上に関する提案も含めて報告を行いました。
取締役会は、第三者機関による分析結果および2016年度に確認した「取締役会のあるべき姿(意思決定機能を重視した取締役会を志向していく)」に基づき、実効性について審議し、その評価と今後の対応について確認しました。

2020年度の評価の結果と今後の取り組み

1)質問票への回答およびインタビューの結果

取締役会の実効性に関わる主要な項目のほとんどにおいて総じて高い評価となりました。
特に、「取締役会の役割・機能」については「意思決定を重視し、意思決定を通じた監督を行う取締役会」を目指すことが共有されていること、「取締役会の運営状況」については執行側の会議(事務会議、経営会議)での議論を経て、最終的に取締役会に上程されており、その意思決定プロセスは適切であり、また、当該プロセスにおいて十分な議論が行われていること、取締役会およびガバナンス委員会においてはオープンで活発な議論がなされていること、および「取締役会の規模・構成」については事業規模や活発な議論と意思決定の観点から適切な規模・構成割合であり、知見・経験の観点から適切なメンバー構成であることを確認しました。
一方で、人材(人材確保、経営人材の育成、女性の活躍推進など)に関する取締役会での審議は、2019年度実効性評価において課題であるとしたものの、十分ではないと考えられていることを確認しました。

2)質問票およびインタビューの結果から見える課題(第三者機関からの改善提案)

① 取締役会において、会社の中長期的な課題(「2030年のありたい姿」を含む中長期の事業の方向性、競争環境、人材、環境、社会への取り組みなど)について、より議論を深める。
②現在、そのような議論を行うために、フリーディスカッションの議論の機会を増やしつつある。今後も、そのような形式の議論を取締役会あるいはそれ以外で実施する。

3)上記課題への対応(取締役会における審議)

①「2030年のありたい姿」、今後のありたい姿を含めた中長期の事業の方向性については、計画策定前の編成方針を定めるタイミングで取締役会において審議していくことを確認しました。競争環境については、それぞれの事業本部から1年に1回の頻度で当社の立ち位置について、マーケティングの観点から報告することとしました。人材に関しては、人事制度を見直す機会に取締役会において審議していくことを確認しました。環境、社会への取り組みについては、 CSR委員会での審議事項のなかから重要と思われる点について、適宜取締役会において議題としていくことが確認されました。
②上記の中長期的な課題については、基本的に取締役会において審議することを確認しましたが、テーマにより、取締役会以外でのフリーディスカッションの機会を設けることとなりました。

当社取締役会は、上記の審議を通して、会社の中長期的な課題(「2030年のありたい姿」、今後のありたい姿を含めた中長期の事業の方向性、競争環境、人材、環境・社会への取り組み)の各事項について今後継続的に取り組むことにより取締役会の実効性をさらに高めていきます。

政策保有株式について

当社は、事業戦略を進める上で、中長期的に事業基盤の強化につながると判断される場合、株式を政策的に保有することがあります。現状保有している政策保有株式については、毎年取締役会において、その保有目的や保有に伴う便益が資本コストに見合うものであるか等について検証を行っています。検証の結果、資本コストに見合わなくなった銘柄や、最近の事業の変化等によって事業関連性が希薄になってきたと判断される銘柄等、保有意義に乏しいと判断された銘柄については縮減を前提とした具体的検討を進めることとしています。また、当社の株式を政策保有株式として保有している会社から当社株式の売却等の意向が示された場合は、売却に向けて真摯に対応しております。
政策保有株式の議決権行使については、発行会社の業績等の経営状況を踏まえた上で、各議案が発行会社の中長期的な企業価値向上につながるか、当社の企業価値にどのような影響を与えるか等を総合的に勘案し、各議案への賛否を判断します。なお、発行会社に重大な不祥事があった場合や一定期間連続で赤字である場合などには慎重な判断を行います。

買収防衛策

当社は、株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するものもあります。また、我が国の金融商品取引法上の公開買付規制は、原則として市場内取引には適用されないため、市場内で大量買付行為が行われる際に対象会社やその株主が買収の是非について検討するのに必要な情報や時間が必ずしも保障されているわけではありません。さらに、同公開買付規制は、部分公開買付けを容認するものであることなどから、強圧的買収などの濫用的な買収を必ずしも排除できるものでもありません。これらのことなどから、当社株式の大量買付が行われる際に、当社取締役会が、株主の皆様に代替案を提案し、あるいは株主の皆様が大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保するとともに、当社の企業価値・株主共同の利益を損なう大量買付を抑止すること等を可能とすることを目的として買収防衛策を導入しています。

詳しくは2019年2月14日、15日の当社ニュースリリースをご覧ください。