日向製錬所

宮崎県日向市は九州中央の海の玄関口である細島港を抱く工業都市です。日向製錬所(株主比率 住友金属鉱山60%、日鉄ステンレス25%、三井物産15%)は、この地で美しい自然との調和を取りながら、恵まれた立地条件を生かしてフェロニッケルを生産しています。

(株)日向製錬所で生産する主な製品
フェロニッケルショット

ステンレス鋼の原料になります。
グリーンサンド

人工砂製品で、鉄鋼・合金鉄製造の溶剤、港湾土木用材や地盤改良材などとして利用されます。
用途
フェロニッケルは鉄とニッケルの合金で、ステンレス鋼の原料となります。ステンレス鋼は、美しい光沢を持ち、錆びないことから、身近なところではスプーン・フォークなどの家庭用品や、自動車、ビル・住宅などの建材にも使われています。また、耐酸・耐熱であるため、工業用としても多量に使用されています。





日向製錬所の金属製錬
原料
ニューカレドニア等から、ニッケル鉱石(ニッケル品位約2%)を輸入しています。

製錬工程
フェロニッケルができるまで
STEP1

陸揚げ
鉱石専用船で運ばれてきた原料鉱石は、専用岸壁で2台のクレーンにより陸揚げされます。
STEP2

乾燥
ニッケル鉱石は多量の水分を含んでいるので、はじめにドライヤーで乾燥します。
STEP3

加熱脱水・焼鉱
鉱石を石炭と一緒にロータリーキルンに装入し、石炭燃焼により加熱脱水(焼成)して焼鉱とします。
STEP4

電気炉
キルンを出た焼鉱は、高温を保持したまま電気炉に装入されます。電力および石炭の加熱還元溶解により、メタルとスラグに分離されます。なお、スラグは水砕後、鉄鋼溶剤、あるいは骨材(商品名:グリーンサンド)として販売されます。
STEP5

硫黄除去
電気炉で産出されたメタル(粗フェロニッケル)には不純物として硫黄が含まれています。スターラー脱硫では、カルシウムカーバイトを用いてこの硫黄を除去します。
STEP6

鋳造
溶体のフェロニッケルは、ショット状に鋳造して出荷します。
ビジュアルで見る製錬事業
解説付きのビジュアルで、「製錬事業」についてご紹介します。
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東予工場の銅鋳造の様子