カーボンニュートラル社会への貢献

脱炭素社会への貢献

Realizing a Decarbonized Society

低炭素貢献製品の供給

2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向け、当社グループでは、自社製品のうち、GHG排出削減に貢献する製品を「低炭素貢献製品」と位置付けています。これらの製品の開発および事業拡大を通じて、社会全体のGHG排出削減に貢献することを最重要課題の一つとして取り組んでいます。
現在、2030年までに低炭素貢献製品によるGHG削減貢献量を170万t-CO2※以上とすることを目標としており、2025年度のGHG削減貢献量は112万t-CO2となりました。

  • 今般、低炭素貢献製品のうち近赤外線吸収材料を使用した当社の顧客企業の製品の一部について、外部の専門家のアドバイスを得ながら算定方法の変更を行いました。具体的には、二次データによる算定から顧客企業へのヒアリングで収集した一次データを活用した算定方法とすることで、より正確な削減貢献量の把握を目指しました。この算定方法の変更により、顧客企業の製品単位当たりの近赤外線吸収材料の使用量(以前の算定と同等の効果)が、以前の算定よりも少量であることが判明しました。その結果、当社の近赤外線吸収材料を使用した製品数が以前の算定よりも増加することとなり、社会全体に及ぼすGHG排出に対する削減貢献量が増加しました。これを踏まえて、2030年度の目標値を従来の110万t-CO2から170万t-CO2へ変更しました

低炭素貢献製品の開発

当社グループは、製品供給によるGHG排出削減だけでなく、電気自動車(EV)向けの次世代リチウムイオン電池用全固体電池正極材や、水素を製造する際に欠かせない触媒材料など、GHG排出削減とエネルギー転換を支える材料の開発に取り組んでいます。電気自動車(EV)に搭載されGHG排出削減に貢献する次世代リチウムイオン電池の全固体電池用正極材や、水素を製造する際に欠かせない水素製造触媒材料などの開発に取り組んでいます。

全固体電池用正極材の開発

EV市場の拡大に伴い、全固体電池を含む高性能リチウムイオン電池(LIB)の需要が高まっています。当社グループは、これまで培ってきた車載電池用高容量正極材料の開発・量産実績と非鉄金属製錬技術を活かし、全固体電池用正極材の安定供給を目指しています。現在は、高性能かつ低コストの全固体電池用正極材料をはじめとする次世代正極材の開発および製造プロセスの実証試験に取り組んでいます。さらに、研究開発基盤の強化を目的として、パイロット設備の導入およびその設備を収容する電池研究所第2開発棟の建設を進めており、2025年12月に竣工しました。本設備は、経済産業省のグリーンイノベーション(GI)基金事業の助成対象となっています。

水素製造触媒材料の開発

水素社会の実現は地球温暖化対策やエネルギー自給率の向上に寄与します。当社グループは、粉体合成・表面処理などのコア技術を基盤に、SOEC(固体酸化物形電解セル)やSOFC(固体酸化物形燃料電池)の電極用の酸化ニッケル粉や、天然ガスの成分で水素キャリアでもあるメタンを二酸化炭素と水素から合成するメタネーション反応のニッケル触媒等、水素社会に資する高効率で低コストの触媒材料の開発を進めています。

マスバランス方式を利用したグリーンメタル構想

当社グループの電気銅について、マスバランス方式※を用いた低GHG排出電気銅の提供に向け、第三者機関によるカーボンフットプリント(CFP)算定結果の検証および加工流通過程(CoC)の妥当性の確認を行い、これらについて保証を得ました。2026年度も引き続き、他のメタルのCFP算定について第三者機関による保証取得を検討する予定です。

  • 特性の異なる原料が混合される場合に、ある特性を持つ原料の投入比率に応じて生産する製品の一部にその特性を割り当てる手法

マスバランス方式の模式図※

図:マスバランス方式の模式
  • 下記出典を参照して模式図作成
    出典:Ellen MacArthur Foundation “Enabling a Circular Economy For Chemicals With the Mass Balance Approach”.