金属製品情報
グリーン・サンド
概要
グリーン・サンドはフェロニッケルを製錬する際、スラグを水砕し細粒化した人工砂製品です。その用途は、MgO、SiO2を利用した鉄鋼・合金鉄製造の溶剤や肥料原料として、また、ケーソン中詰めなどの港湾土木用材や地盤改良材、さらには、路盤用アスファルト細骨材、コンクリート細骨材としても適しています。

品質特性
1. 化学的性質
化学組成
グリーンサンドは、けい素(Si)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、酸素(O)を主成分とする無機化合物です。他の微量成分もいずれも自然界の岩石などに含有されている成分に限られています。
表-1 分析値
成分 | % |
---|---|
Si | 21~27 |
Mg | 16~23 |
Fe | 3~9 |
O | 36~50 |
グリーンサンドからの重金属等有害物質の溶出量および含有量について
当社は、毎年、法令に定められている方法でグリーンサンドの溶出量および含有量試験を第三者機関へ委託し、重金属等有害物質の溶出量および含有量が環境基準値内であることを確認しています。
溶出量
環境省告示第18号(土壌溶出量調査に係る測定方法を定める件)で溶出量試験を実施した結果、重金属等有害物質の溶出量は定量下限未満です。
項目 | 単位 | 測定値 | 基準値 |
---|---|---|---|
カドミウム及びその化合物 | mg/L | <0.001 | ≦0.01 |
シアン化合物 | mg/L | 不検出 | 検出されないこと |
鉛及びその化合物 | mg/L | <0.005 | ≦0.01 |
六価クロム化合物 | mg/L | <0.005 | ≦0.05 |
砒素及びその化合物 | mg/L | <0.001 | ≦0.01 |
水銀及びその化合物 | mg/L | <0.0005 | ≦0.0005 |
セレン及びその化合物 | mg/L | <0.002 | ≦0.01 |
ふっ素及びその化合物 | mg/L | <0.1 | ≦0.8 |
ほう素及びその化合物 | mg/L | ≦0.02 | ≦1 |
- 基準値:環境庁告示第46号(土壌の汚染に係る環境基準について)によります。
- 測定値:2014年10月の測定結果です。測定値「< 未満」は「定量下限値未満」を示します。
含有量
環境省告示第19号(土壌含有量調査に係る測定方法を定める件)で含有量試験を実施した結果、重金属等有害物質の含有量は定量下限未満です。
項目 | 単位 | 測定値 | 基準値 |
---|---|---|---|
カドミウム及びその化合物 | mg/kg | <0.1 | ≦150 |
シアン化合物 | mg/kg | <0.1 | ≦50 |
鉛及びその化合物 | mg/kg | <0.5 | ≦150 |
六価クロム化合物 | mg/kg | <0.5 | ≦250 |
砒素及びその化合物 | mg/kg | <5 | ≦150 |
水銀及びその化合物 | mg/kg | <0.01 | ≦15 |
セレン及びその化合物 | mg/kg | <5 | ≦150 |
ふっ素及びその化合物 | mg/kg | 16 | ≦4,000 |
ほう素及びその化合物 | mg/kg | <10 | ≦4,000 |
- 基準値:土壌汚染対策法施行規則別表第四によります。
- 測定値:2014年10月の測定結果です。測定値「< 未満」は「定量下限値未満」を示します。
2. 物理的性質
グリーン・サンドの密度・吸水率・単位容積質量および粒度分布の一例を表に示します。
製品の種類と物性値(例)
種類 | 絶乾密度(g/cm3) | 吸水率(%) | 単位容積質量(kg/L) | 粗粒率 |
---|---|---|---|---|
有姿品 | 2.89 | 1.21 | 1.73 | 3.5~4.7 |
FM 3.2 | 2.93 | 0.94 | 1.84 | 3.2(±0.2) |
FM 2.6 | 2.94 | 0.88 | 1.94 | 2.6(±0.2) |
粒度曲線(例)

用途
- MgO、SiO2を利用した鉄鋼・合金鉄製造の溶剤、肥料
- ケーソン中詰め材などの港湾土木用材
- 地盤改良用材
- 路盤用アスファルト細骨材
- コンクリート細骨材
荷姿
(船舶・トラックなどへの)バラ積み
問い合わせ先
株式会社日向製錬所 総務部
〒883-8585 宮崎県日向市船場町5
TEL: 0982-52-8101
FAX: 0982-53-5513