トピックス

官民共同の海底熱水鉱床開発プロジェクトへ参画

海洋資源調査船「白嶺」
採掘試験機
海底熱水鉱床

写真提供:独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構

可能性を秘める海底熱水鉱床の開発

今、世界の海でさまざまな海洋資源開発プロジェクトが進められており権益確保の動きが活発化しています。資源小国の日本にとって、周辺海域に眠る鉱物資源は大きな可能性を秘める存在。その一つである海底熱水鉱床の開発プロジェクトが官民共同で推進されており、SMMも積極的に参画しています。

近年、海底鉱物資源に対する注目が世界的に高まっています。資源に乏しい日本にとって、広大な周辺海域にある資源は大きな可能性を秘める存在です。これら海底鉱物資源は、分布する場所や形成・形状、含まれる金属元素などの違いから、海底熱水鉱床、マンガン団塊、コバルトリッチクラストの3つに分けられます。いずれも世界で未だに商業生産された例はなく、人類にとって手つかずの資源となっています。

その一つである海底熱水鉱床は、地殻の活動に伴い海底面から噴出する熱水に含まれる金属成分が沈殿してできた多金属硫化物で形成されており、金属成分の含有割合に違いはありますが、銅、鉛、亜鉛、金、銀を含有しており、さらにはレアメタルを含んだものも存在します。現在、世界で約350カ所が発見されています。

日本の排他的経済水域内の水深700~1,600mの海底でも多数の熱水鉱床が発見されています。2008年には「海洋基本計画」が閣議決定されており、海底熱水鉱床の探査・開発をめざした国をあげたプロジェクトが推進されています。

探鉱や採掘の知見を生かしてプロジェクトに参画

当社は、長年に亘って培ってきた探鉱や採掘の技術力や知見を生かし、JOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が進める要素技術を検討するプロジェクトに、複数の民間企業とコンソーシアムを組んで2008年より参加しています。さらに現在、商業化に向けたパイロット試験を進めるプロジェクトに参加し、資源量の評価や採掘計画の策定を担っています。