従業員の安全・衛生

労働安全衛生に関する個別の取り組み等

労働安全衛生に関する個別の取り組み

別子地区における安全衛生管理

当社グループの事業場が多数ある愛媛県新居浜市別子地区では、別子事業所安全環境センターが中心となり、地区内のグループ会社を含む事業場への安全衛生管理の取り組みの指導や定期的な情報交換会・勉強会の開催、相互パトロールなどを通じて安全衛生管理レベルの向上を図っています。

労働安全衛生リスクアセスメント

当社グループでは、設備、作業またはその組み合わせによって災害や健康影響が生じる恐れがある危険源に対してリスクアセスメント(危険性または有害性の調査)を積極的に活用して危険性を評価し、適切な対策を行っています。例えば、新規に設備を導入する際には設備設計時に本質安全化を考慮したうえで、設計時リスクアセスメントを実施し設備設計に反映させ、設備が設置され稼働する前には監督者、作業者等を交えて再度リスクアセスメント(審査)を実施し、改善を行います。設備稼働後は継続的に残存リスクに対する維持管理や改善の状況について、安全衛生委員会での報告を行い、確実に取り組みを進めていくなど、安全衛生レベルの向上に努めています。

巡視、パトロール

事業場を所管する部門は、部門の長が、所管する関係会社を含む事業場を毎年巡視し、安全衛生管理が適切に行われているかを確認しています(2022年は国内外39事業場で50回実施)。また、安全環境部長またはその指定者は、原則1年に1回各事業場に対する保安・安全・労働衛生管理に関する巡視を行い、その結果を社長、その事業場を所管する部門長およびその事業場の総括者に報告します(2022年はコロナの影響もあり国内の安全統計対象47事業場のうち28事業場で実施)。さらに、重大な事故または災害が発生した場合は、ただちに現地での調査を行っています。
各事業場では事業場総括者による安全パトロールや、各職場での作業観察パトロール、小集団による安全活動も実施し、一部の事業場では外部講師による指導も受けて、現場の危険個所の確認・改善を行っています。

教育

体験型研修施設における教育

当社グループでは、2010年から愛媛県新居浜市に体験型研修施設(王子館)を設け運用を行っています。王子館は、「危険体感ゾーン」と「設備技能養成ゾーン」で構成され、「危険体感ゾーン」では、作業者自らが日常作業に潜む危険性の疑似体験を通じて、労働安全や労働衛生に対する感受性を高めること、一方の「設備技能養成ゾーン」では、現場の実機やカットモデル等に作業者が実際に触れ操作することによって、設備や装置に強いオペレーターを育てることを目的としています。2つのゾーンでは館長および専任講師陣に加え、現場の管理・監督者、ベテラン社員から成る任命講師陣により教育が行われています。2013年から王子館員が事業場に出張して行う出張危険体感講習も実施しており、受講者の拡大を図っています。また、事業場単位で王子館の施設を利用し、自職場のリスク評価に基づいた独自のプログラムによる安全教育を展開しています。

■ 王子館利用および出張講座の受講者数(2022年末)
王子館利用者 20,599人
(内訳)国内グループ 16,136人
協力会社 4,360人
海外拠点 103人
出張講座受講者 9,140人
合計 29,739人

外部とのコミュニケーションなど

当社では日本鉱業協会や協豊会の安全衛生委員会などに参加し、法改正情報や対応手法の入手、工場相互訪問による良好事例の展開などにより、最新の安全衛生技術の導入や安全衛生レベルの向上を図っています。
また外部のコンサルタントを活用し、当社グループの主要な事業場における安全文化診断を行ってもらい、安全環境部がその結果を事業場に示し、ディスカッションを行い安全への取り組みについて改善を図っています。

協豊会:トヨタ自動車の協力企業200社以上で構成されています