従業員の安全・衛生

2022年度の重点的な取り組み等

2022年度の重点的な取り組み

当社グループでは、設備の本質安全化を継続的に進めるとともに、2021年に発生した重機(フォークリフト)との接触による死亡災害対策として歩車分離策の強化や重機へのAIカメラ設置推進などを行っており、その他、可動設備・高所・重量物などによる重篤災害防止に力点を置いています。スマート鉱山に向けた取り組みも開始しました。管理監督者のレベルアップを含むライン管理の強化のため、2021年に策定した作業観察マニュアル・ポイントカードの実践を促進しています。また、VRを取り入れた危険体感教育の充実化も図っています。
衛生面では、第3管理区分作業場ゼロを目標とする設備改善を進め、第2管理区分作業場もゼロを目指し計画的な作業環境の改善を促進しています。安全環境部が衛生巡視を計画し、当該作業場の集中している別子地区の安全環境センターおよび事業部門の安全衛生担当とともに、事業場の作業環境改善および維持管理について、巡視などを通じて指導し進捗をフォローしました。

2022年度の取り組み結果と反省

安全に関して2022年度は目標(国内グループ全災害7件以下、重篤災害ゼロ)を超えて全災害が24件、重篤災害が3件発生しました。2022年度の取り組みで重機災害のリスクは減りましたが、自動運転設備の安全化が不完全であるなどに加えて夏場を中心に「つい」「うっかり」といったヒューマンエラーによる災害の発生が原因と考えられ、設備本質安全化の一層の推進に加えてヒューマンエラー対策が必要です。
衛生に関する目標については業務上疾病の発生はゼロで達成しており、第3管理区分の作業場数も前年より削減(5→2)しており、目標であるゼロに向かって着実に改善策の立案・実施をしていきます。
また、化学物質の管理が2022年5月より大きく転換されています。まずは転換の全体スケジュールと概要について全社で共有し、順次に施行されていく法令改正の情報を早期に把握して適切に対応していきます。

2023年度アクションプラン

2023年度は設備本質安全化を一層進めるべく、自動運転設備の総点検・対策を推進します。
加えて、ヒューマンエラー、繰り返し災害防止のため、ライン管理者への教育強化、トップ率先垂範による5Sの実践・作業環境改善の促進、VRをはじめとした王子館での教育の充実等による作業者のレベルアップを進めていきます。これらの取り組みを通して快適で安全な作業環境を実現していきます。

2023年度アクションプラン

  1. 重篤災害防止に重点をおいた設備の本質安全化・改善
    ① 自動運転設備安全対策の総点検・対策推進
    ② 作業観察現地指導、実施要請などによるリスクの発掘
  2. 繰り返し災害の防止
    ① 原因深掘り・対策重点化と水平展開促進
    ② VRを活用した体感訓練
  3. 基盤整備
    ① ラインによる安全管理強化
    ② 従業員の安全行動を促すための環境整備