長期ビジョンと2030年のありたい姿
当社グループは、経営理念や経営ビジョンを基盤とし、資源の確保、非鉄金属や電池・機能性材料など高品質な材料の提供を通じ、成長性と持続性を拡大させることで企業価値を高め、長期ビジョン「世界の非鉄リーダー」を目指しています。この長期ビジョンを実現するにあたり、当社グループの重要課題(マテリアリティ)を定め、その重要課題ごとに2030年時点のマイルストーンとして設定したのが「2030年のありたい姿」です。
2020年3月の策定・公表以降、ありたい姿の実現に向け取り組んでまいりましたが、社会情勢・経営環境等の変化を踏まえ2025年3月に重要課題を見直し、併せて「2030年のありたい姿」「KPI・目標」を改正しました。
- 資源権益やメタル生産量において、グローバルでの存在感(=世界Top5に入るメタル)がある
- 資源メジャーでも容易に模倣できない、卓越した技術や独自のビジネスモデルを有している
- 持続的成長を実現し、安定して一定規模の利益をあげている
- 社会課題に積極的に取り組んでいる
- 従業員がいきいきと働いている
重要課題とSDGs
また、「2030年のありたい姿」の策定にあたっては、当社グループの経営理念やビジョンと親和性が高いSDGsを強く意識しています。各重要課題とSDGsのターゲットを紐付けし評価した結果は下図の通りです。各課題に共通する当社グループのアプローチであり、経営ビジョンと直結することから、SDG12「つくる責任 つかう責任」を最重要ゴールと位置付けました。
下図の1~6の番号は重要課題の番号と対応しています。

重要課題
1.非鉄金属の安定供給とサーキュラーエコノミーへの貢献 |
高い技術力で非鉄金属資源を安定的に供給し、サーキュラーエコノミーの構築と維持に貢献する企業
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2.カーボンニュートラル社会への貢献 |
カーボンニュートラル実現に向けて、温室効果ガス(GHG)排出量削減とともに低炭素貢献技術の開発に積極的に取り組む企業
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3.地球環境保全 |
ネイチャーポジティブな未来へ貢献する企業
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4.人的資本経営 |
多様な人材が集い、成長し活躍できる企業
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5.地域社会との共存共栄 |
信頼され続けるパートナーとして、地域とともに成長する企業
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6.サプライチェーンマネジメント |
持続可能なサプライチェーンを構築している企業
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STEP1
「サステナビリティ課題」の抽出
2018年4月より、ICMMやGRIスタンダードなどの国際的なガイドラインや、OECDなどが予想する2030年の状況などを整理し、89の「サステナビリティ課題」を抽出したうえで、各課題と関係の深いSDGsのターゲットとの紐付けを行いました。
STEP2
「サステナビリティ課題」重要性評価による重要課題の特定
2018年10月より、抽出された89の課題から重要課題を特定するにあたり、CSR部会による社会的視点、事業本部による事業視点の2軸にて評価を開始しました。
評価の観点として、①社会に与えるインパクトの程度、②積極的に取り組まないことで増大するリスク、③積極的に取り組むことで得られる機会、の3点を設定し、5段階で評価しました。
また、総合職若手社員(計21名)および別子地区工場リーダー社員(計20名)それぞれの社員による検討会を開催し、その意見をCSR各部会(現サステナビリティ7部会)の検討の参考としました。
STEP3
「ありたい姿」「KPI」の検討
2019年4月より、CSR各部会にて11の重要課題に対応する「ありたい姿」および具体的な「KPI」の検討を開始しました。2019年7月にはCSR各部会の検討をもとにした役員討議、さらにはCSR委員会(現サステナビリティ委員会/委員長:社長)にて最終的な検討を実施しました。
STEP4
「2030年のありたい姿」策定・公表
2019年12月開催のCSR 委員会にて「2030年のありたい姿」「KPI」を承認、その後取締役会決議を経て、2020年3月の策定・公表に至りました。
2025年3月には社会情勢・経営環境等の変化を踏まえ重要課題を見直し、併せて「2030年のありたい姿」「KPI・目標」を改正しました。
重要課題に対するKPIおよび進捗についてはこちらのページをご確認ください。