国内拠点

ニッケル工場

日本で唯一の電気ニッケル・コバルト生産工場

ニッケル工場は、電気ニッケルと電気コバルトを生産する国内唯一の工場です。1939年に電気ニッケル生産をスタートし、その後2度の大きな生産プロセスの変更を経て、現在はMCLE(Matte Chlorine Leach Electrowinning:マット塩素浸出電解採取)という極めて効率的な生産方法を採用しています。

ニッケル工場で生産する主な製品

電気ニッケル

電気ニッケルは特殊鋼などに使用されます。

電気コバルト

電気コバルトは磁性材料や超硬工具などに使用されます。

ニッケル化成品

硫酸ニッケル

ニッケルめっき用途のほか、アルミ発色、触媒、電池材料用途等幅広く利用されています。

塩化ニッケル

主にニッケルめっき用に使用されています。

ニッケル工場の金属製錬

原料

インドネシアの当社出資鉱山・製錬所などから調達したニッケル品位約70-80%のニッケルマットおよび、当社子会社であるフィリピンのコーラルベイ・ニッケル社およびタガニートHPALニッケル社においてHPAL(High Pressure Acid Leach:高圧硫酸浸出)法で作ったニッケル品位約60%のニッケル・コバルト混合硫化物(MS)を原料としています。

MS

製錬工程

電気ニッケル・コバルトができるまで

STEP1

粉砕

ニッケルマットは細かく粉砕して反応しやすい性状にします。

STEP2

塩素浸出

粉砕したニッケルマットとニッケル・コバルト混合硫化物(MS)を塩素と反応させ、塩化物溶液にします。

STEP3

浄液

塩化物溶液から不純物を取り除き、ニッケルとコバルトに分離して、純粋な塩化ニッケル溶液・塩化コバルト溶液にして電解工程に送ります。

STEP4

電解

浄液工程で精製された塩化ニッケル溶液・塩化コバルト溶液を電解採取法により陰極側に電気ニッケル・電気コバルトを電着させます。

塩素回収・リサイクル
不溶性陽極側で発生した塩素は浸出工程に繰り返され、再び【Step2】の工程でニッケルマット、MSとの反応に使用されます。

STEP5

切断

製造した電気ニッケル板・電気コバルト板をお客様の要望に合わせ、様々な大きさに切断し梱包します。

硫酸ニッケルができるまで

STEP1

加圧抽出

ニッケルマットを高温高圧下の空気酸化反応により直接加圧抽出し、硫酸ニッケル・コバルト混合溶液にします。

STEP2

浄液

硫酸ニッケル・コバルト混合溶液から酸化中和反応を用いて鉄などの不純物を除去します。

STEP3

溶媒抽出

有機溶媒を使ってニッケルとコバルト、またその他の不純物を分離し、純粋な硫酸ニッケル溶液を製造します。

塩化ニッケルができるまで

ビジュアルで見る製錬事業

解説付きのビジュアルで、「製錬事業」についてご紹介します。

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