マネジメントアプローチ

サプライチェーンマネジメント

考え方

鉱物調達における人権課題、サプライチェーンを通じた人権侵害への加担の回避に関する社会要請の高まりに対して、資源企業である当社グループは課題に積極的に取り組む責務があります。グローバルに企業活動を展開している当社グループは、サプライチェーン上のあらゆる局面において、人権を尊重した責任ある事業活動に努める必要があると考えています。

最新の情報は統合報告書2021をご確認ください。

統合報告書

方針

グローバルに企業活動を展開している当社グループでは、サプライチェーン全体におけるサステナビリティへの取り組みが欠かせません。人権、環境などへの配慮を充分に行うことが、プロジェクトや事業の円滑な遂行に影響します。「SMMグループ人権に関する方針」では、「組織内」はもとより「組織が影響を及ぼすことができる組織外」においても人権に関する配慮を行うことを定め、取り組みを推進しています。
また特に鉱物調達においては、資源・製錬・材料を主要事業とする会社としての社会的責任を果たす姿勢を明確にすべく、OECDのガイダンスを尊重することを明記した「SMMグループ責任ある鉱物調達に関する方針」を定めています。

体制

サプライチェーン全体におけるサステナビリティへの取り組みにおいて、社長を最高責任者とした上で、CSR部担当執行役員が執行しています。取り組みは、事業部門ならびにコーポレート部門のメンバーで構成される人権部会によって推進しています。

取り組み

サプライチェーンにおける人権

当社グループがオペレーションする鉱山や事業拠点だけでなく、権益を保有する鉱山についてもパートナー企業と密に情報交換し、人権侵害が起こらないよう配慮しています。

「住友金属鉱山グループCSR調達方針」制定・公表

鉱物調達のみならず、調達活動全般において人権や環境などの社会課題に配慮し、持続可能なサプライチェーン構築を目指す当社グループの姿勢を明確にすべく、「住友金属鉱山グループCSR調達方針」の制定に取り組み、2020年4月に制定・公表しました。当社グループ役員・従業員における本方針の遵守の徹底はもとより、当社グループの取引先の皆様にも本方針についてご理解いただくよう取り組みを進めていきます。

責任ある鉱物調達

コンゴ民主共和国とその周辺9カ国で採掘される鉱物(3TG:金、すず、タンタル、タングステン)は、児童労働・強制労働などの人権侵害や武装勢力の資金源となり、紛争の拡大・長期化を引き起こしている「紛争鉱物」として規制が強化されています。また近年、「RMI」「LMEポジションペーパー」など3TG以外のコバルト、銅、ニッケルなどの鉱物に関するイニシアティブが発足しています。 当社事業における「金」の製錬では「紛争鉱物」を使用していないことを保証するため、ロンドン地金市場協会(LBMA)が発行した「LBMA Responsible GoldGuidance」に従った運用を2012年度から開始し、第三者機関による監査を定期的に受審しています。また2018年度より「銀」に関しても「LBMA Responsible SilverGuidance」に従った運用を開始しています。 さらに、「SMMグループ責任ある鉱物調達に関する方針」にもとづき、「コバルト」「銅」「ニッケル」について、OECDのガイダンスを尊重したデューディリジェンス(DD)の仕組みづくりに取り組んでいます。

LBMA Responsible Gold 認定書

SMMグループ責任ある鉱物調達に関する方針

SMMグループ人権に関する方針に基づき、児童労働および強制労働などの人権侵害、環境破壊、不法採掘、汚職などに関わる恐れのある鉱物、武装勢力等の資金源となる恐れのある鉱物の調達は行いません。
経済協力開発機構(OECD)が鉱物調達に関して定めるガイダンスを尊重し、サプライヤーに適切に働きかけ、サプライチェーン全体で責任ある鉱物調達に取り組みます。

参考

<RMI>

世界の電子機器業界における共通の行動規範を推進する目的で2004年に設立された団体RBA(Responsible Business Alliance)の「責任ある鉱物調達」に関する国際的なイニシアティブ(Responsible Minerals Initiative)。

<LME>

London Metal Exchange(ロンドン金属取引所)。銅、ニッケル、アルミ、鉛、亜鉛など非鉄金属専門の取引所。LMEで決定された金属取引価格は、金属地金の販売価格や原料購入価格の国際的指標として使われる。

サプライヤーとの連携

2015年から3年ごとに、資源・製錬・材料の各事業部門と資材部が連携して年間取引額上位のサプライヤー約60社に対し、人権に関するアンケートを実施し、その結果に基づき、毎年各事業部門および資材部から調査対象企業を選定し、訪問調査を継続実施しています。2019年の調査の結果、問題のあるサプライヤーはありませんでした。
また、製錬事業のサプライヤーとして新規の鉱山会社と取引を行う場合には、「環境に関するマネジメント」をどのように実行しているか、環境デューディリジェンス(環境DD)を行い評価します。2019年度に環境DDの対象となる新たなサプライヤーはありませんでした。
さらに鉱山開発では、一旦事故が発生すると環境に大きな影響を与えうるリスクがあるため、当社がオペレーションを行っていない出資鉱山などに対してもパートナーと協働して環境リスク低減に取り組んでいます。

課題と改善に向けた取り組み

生物多様性保全の推進について、出資先とサプライチェーンにおける環境影響の確認とリスク低減策の実施を目標として定めており、継続的な実施が課題となっています。2019年度はコーラルベイニッケル、タガニートHPALともにサプライヤーに重金属濃度の安定化策を働きかけました。
また、事業進出地域の周辺からの雇用、整備などにより、地域の生活環境を改善し、地域社会との共存共栄と、信頼関係の向上を図っています。